コンセプト


はじめに

インターネットを活用した数多くのシステム開発を手がけて来た我々スクイズ研究所も、いつの間にか「老舗」と言われるようになりました。2000年にライブドアの子会社として誕生し、2004年には独立、2005年に東京進出、そして2008年には本社移転といった具合に、めまぐるしい変化の中、生き残りをかけて無我夢中でやって来たのが正直なところですから、老舗と言われるようになった事に違和感を覚えながらも、10年で老舗かぁ、まだまだ未成熟な業界なんだなと改めて感じます。

我々はいわゆる「ウェブ屋」であり、インターネット活用が前提になっているシステムの開発を多く手掛けて来ました。しかし正直なところ、10年前も今も、この業界の評価はほとんど変わっていないように思えるのです。もちろん、この10年でハードウェアもソフトウェアも飛躍的な進化を遂げました。CPUの処理速度は10倍になり、開発言語や環境も多種多様に素晴らしいものが生み出されて来ました。しかし受託開発業について考えたとき、果たしてそれらと比較して胸を張れるだけの進化を我々は遂げて来たと言えるでしょうか?

最初にちょっと摺り合わせただけで、数ヶ月間連絡ナシ。納品物を見てみたらクライアントの要望と全く違ったものが出来上がって来た。

納品まで残り数日というタイミングで「進捗は0%です。これから頑張ります」と言って来た。

サービスが止まっているのに開発会社が電話に出ない。居留守を使われた。あるいは担当が帰宅して捕まらない。

例を挙げるとキリがないですが、このようなトンデモナイ話が横行しているのがこの業界です。断っておきますが、優秀な技術者はたくさんいます。しかしこれらのトラブルは、それらとは何の関係もありません。我々の「技術者である前にサービス提供者である」という自覚が足りていない事による問題であり、技術者とクライアントを繋ぐブリッジ役の能力不足に起因する問題なのです。

スクイズ研究所が目指すもの

我々の考える、理想的な受託開発の流れを以下に示します。

  • クライアントの要件や状況を理解し、的確な提案をする
  • 使い易いインターフェイスを設計する
  • 高度なスキルと知識で実装する
  • 入念に不具合をチェックし、修正し、スムーズにリリースする
  • 利用状況の解析と、必要最小限のバージョンアップを提案する

そして、これらを実現する上でスタッフに必要とされるのは、重要なものから順に、

  • プロ意識・モチベーションの高さ
  • コミュニケーション能力
  • 柔軟性・バランス感覚・忍耐力!

です。これらはポジションや役割に関係ありません。プロジェクトに携わる者全てが身につけていなければならない能力です。これらを前提として、専門性に関わる実務経験とスキルが必要になります。

我々は人類を月へ送り出さなければならない使命もありませんし、手のひらに乗るサイズの音楽プレイヤーを開発しているわけでもありません。誤解を恐れずに言えば、プログラミング技術に関しては80点もあれば十分です。ただし、サービス提供者としては100点を取らなければなりません。

まずはウェブアプリケーションの受託開発会社として日本一を目指そうと思います。本当は「日本一のサービスを作る!」と言いたいところですが、受託開発のノウハウをおそろかにして日本一のサービスを運営する事などかなわないという結論に至りました。それにサービス提供会社として極めておけば、今後どんな展開があっても大きく道を外す事は無いでしょう。

偉そうな事を並べましたが、この10年のスクイズ研究所が文句無く優秀なサービス提供会社だったかと言うと、決してそんな事はありません。失敗談をネタに本を書けば全10巻を越えるでしょうし、迷惑をかけてしまったクライアントも、数え上げたら両手があっても足りません。

ここで書いた事は、過去10年のスクイズ研究所への自戒であり、今後10年のスクイズ研究所に関する決意表明であります。

カビ臭い、進歩の無い老舗開発会社にならぬよう邁進して行きたいと考えています。これまでお世話になったクライアントへの恩返しの意味も込めて。

2009年11月8日
代表取締役 藤川圭介